お金を借入れしたい場合は銀行で融資を受けることもできれば、カードローンを活用することも可能です。自分の資金用途や目的に合わせて借入れ方法を検討できますが「融資とローンはどのように違いがあるのか？」と疑問を感じる人もいるでしょう。
それぞれの借入方法について特徴やメリット、デメリットを把握しておくなら、自分が資金調達する際に良い選択を行えます。銀行融資と消費者金融などのローンについて内容を紹介致します。
融資とローンによる違いとは何か？
融資とは「お金を貸し出すこと」であり、金融業界では会社や企業への借り入れを「融資」、個人的な目的による借入れを「ローン」とも呼んでいます。例えば、小規模な会社や個人事業主でもビジネスに利用する場合は融資と判断でき、自宅購入の住宅ローンや使用する際のフリーローンは名前の通りローンになります。
ただ、事業者の融資と個人のローンはどちらも資金を借入れするという行為は同じであるため、異なる点について疑問を感じる人もいるはずです。どのような違いがあるのか内容を紹介致します。
借入できる資金の限度額の高さが違う
事業者向けの融資と個人向けのローンでは、借入れできる金額内容が異なります。会社を起業したり、事業を展開するとなれば、多額のお金が必要になり、数千万円から数億円規模になるケースもあります。
例えば、事業者向けの日本政策金融金庫の場合は一般貸付で最大4,800万円〜7,200万円の融資が可能になっており、事業資金に活用可能です。
融資金額は会社の規模や信用、収益などによって影響されるため、必ず自分の要望通りの資金を得られるわけではありませんが、銀行でも億単位の資金を貸付しているため高額です。一方、個人向けローンの場合は金額が低く抑えられており、住宅ローンでも最大1億円までとなっています。
ただ、住宅ローンやマイカーローンなどは使途が決められており、一般のカードローンであれば数十万円〜数百万円です。また、借入れするときは返済能力が重要になるため、自分の収入や借入件数などが大事です。
審査期間とスピードが異なる
事業者向けの融資と個人によるローンでは、審査期間と振込みスピードが違います。融資の場合は上記でも紹介しましたが、金額の高さが億単位になるケースもあるため、金融機関側も慎重に判断します。会社の実績や収益などを確認するために決算書を提出してもらい、運営方針や返済計画を元にして1つ1つの内容をチェックします。
そのため、融資を決断するために2週間以上かかる場合もあり、状況によってはは1ヶ月以上になるケースもあるでしょう。一方で個人によるローンの借入れは、審査時間が短いです。借入れする際は身分証明書や収入証明書の提出を要求されますが、書類の数は会社の融資に比較すると少ないです。
また、個人向けのローンの場合はスピードを売りにしているケースもあるため、申込みをして3日以内、また即日で借入れできる金融機関もあります。銀行でローンを組む際も融資と比べると審査基準が甘い場合もあるので、直ぐにお金を準備しやすいのはローンです。
融資は基本的に事業関連しか利用できない
事業者向けの融資は、基本的にビジネスに関連していなくては借入れができません。会社の運営や決算書に記載できる用途でしか利用できず、個人的に私用の車やマイホームを購入することはできません。もし、事業以外に私的なものを融資資金で購入した場合は利用規約違反になり、ペナルティを受ける場合があるので、制限がある状態と言えます。
一方、ローンの場合は個人的な目的でお金を借入れすることが可能です。例えば、旅行に行くための資金やプレゼントをあげるためのお金など、私的な理由でも金融機関から咎められません。
住宅ローンやマイカーローンの場合は用途が決められているため、他のものに利用できませんが、カードローンやフリーローンであれば問題ありません。融資とローンの違いとして明記しておきましょう。
融資は低金利で借入れが行える
融資とローンはどちらも資金を借入れするため、金融機関から金利設定されます。金利の設定は利用する金融機関によっても違いますが、借入金額なども影響するため内容は申込みする際に確認しておく必要もあります。
ただ、どちらかと言えば、融資の方が金利設定は低いです。例えば、日本政策金融金庫の「新創業融資制度」では、無担保と無保証人で利率は2.41%〜2.80%になります。銀行のビジネスローンの場合も低金利で1〜4%で借入れできる場合もありますが、最大で14%ほどなので場合によっては高くなるケースもあります。
しかし、個人向けの消費者金融のローン場だと、最大で15％ほどまで上がり最低金利も3%までなど、融資と比較すると高利率です。もちろん、借入れする金額は融資の方が大きくなりやすいので、融資は金利は低くても返済金額は大きくなる可能性もありますが、ローンに比べると低金利と覚えておきましょう。
ローンと融資で注意しておくべき点とは？
ローンと融資は異なる点があるので、内容を明記しておくのは大事です。しかし、ローンと融資を計画する際は共通する注意点もあるので把握しておく必要があります。どのような点を注意すべきなのか、ご覧ください。
返済計画をしっかり立てる
ローンも融資もお金を借入れする際は、返済できるのか計画する必要があります。どちらもお金を借りた後は金融機関との契約により、毎月決まった金額を返済していくはずです。
ただ、融資の場合は金利も設定された金額で返済していくことになるため、毎月の返済額は変わりませんが、ローンの場合は返済しても、また借入れなどを行えるため総額がどんどん膨らんでいく可能性もあります。複数社から借入れをすると、知らないうちに高額になり返済を滞納するなどトラブルが生じるケースもあるので注意してください。
目的に合った借入れを行う
ローンも融資も、目的に合った借入となるのかチェックすべきです。融資もローンも金額を設定する際にたくさん借入れしてしまうと返済負担が大きくなり、会社の場合は経営に支障が出る可能性もあります。個人でも借金が膨らみ生活が苦しくなるケースもあるため、目的と借り過ぎに注意して利用してください。
【まとめ】ローンと融資の違いを確認して使い分けしよう
ローンと融資の違いについて内容を紹介してきました。ローンと融資は使用用途や金利、借入金額などが異なる特徴になっているため、それぞれ明記しておくのは重要です。会社の経営者も個人でも借入れする際は目的に応じている必要があるため、慎重に計画をしてください。