住宅ローン代行手数料とは何?不動産会社に支払うべき諸費用なの?

不動産購入時には様々な諸費用が必要です。

その中には必ず支払わなくてはならない費用と、そうでないものが紛れています。

住宅ローンを組む際に、不動産会社から「住宅ローン代行手数料」という費用を請求されることがあります。

住宅ローン代行手数料とは一体なんなのか、支払わなくてはならない費用なのか、説明していきます。

住宅ローン代行手数料とは何なのか

階段状に積立てあるコイン

「住宅ローン代行手数料」とはどういった手数料なのか。この手数料についての金融庁の解釈とともに説明します。

住宅ローン代行手数料とは?

「住宅ローン代行手数料」とは、住宅ローンに関する手続きを不動産会社が代行した際に支払う手数料です。

不動産会社によっては”住宅ローン斡旋手数料” “ 住宅ローン事務手数料” などと表現されます。

不動産会社の手続き代行では、書類の取得から金融機関への住宅ローン申請までを代わりに行ってくれます。

住宅ローン代行手数料って違法?合法?

金融庁の解釈では、住宅ローンの紹介や斡旋を行い、代金を受け取る場合は貸金業登録または銀行代理業の許可を受けなければなりません。

貸金業登録や銀行代理業の許可を受けずにローン媒介を行うと、懲役10年以下もしくは罰金3000万円以下(法人の場合は1億円以下)またはその併科という罰則があります。

不動産会社から住宅ローン代行手数料を請求された場合は、「貸金業登録または銀行代理業の許可があるのか」を確認したほうが良いでしょう。

住宅ローン代行手数料の相場

コイン持っている男性の手

住宅ローン代行手数料の相場はいくらか。上限や規定が定められているのでしょうか。

住宅ローン代行手数料っていくらぐらい?

住宅ローン代行手数料には上限が定められていません。価格は不動産会社の言い値です。

相場は5万円~10万円ほどですが、定義として明確化されておらず、上限がないため20万円~60万円と高額な手数料を請求される場合もあります。

反対に無償のケースもあり、不動産会社によって差があります。

もし、高額請求をされた場合は他の不動産会社を検討してみたほうが良いかもしれません。

銀行へ支払う手数料は別

住宅ローン代行手数料と紛らわしいですが、銀行で住宅ローンを組む際に請求される「住宅ローン事務手数料」は必ず支払わなくてはならない代金です。

不動産会社に支払う住宅ローン代行手数料とは別なので、覚えておきましょう。不動産会社に支払う代行手数料には含まれていないので注意が必要です。

融資を受ける際に代行手数料は必ず支払うべきなのか

キャッシュボックス コイン 紙幣

住宅ローン代行手数料を請求された場合、必ず支払うべきなのか?そもそも断ることはできるのか?説明していきます。

不動産会社からよく言われる「提携ローン」って何?

不動産会社の人から、“提携ローンなので審査が有利になる” “いい条件で借入が受けられます”と言われることがあります。

提携ローンとは、融資金がまず不動産会社に振り込まれ、その後、買主もしくは売主へ直接入金されるローンです。

住宅審査が済んでおり、手続きを不動産会社が代行してくれますが、手数料が発生する場合があり、この手数料が住宅ローン代行手数料です。

しかし、不動産会社の中には代行手数料ほしさに、「提携ローン」と言いつつも「非提携ローン」だったというケースもあります。

住宅ローン代行手数料は必ずしも支払わなくていい

金融機関が住宅ローンの審査対象としている項目は住宅価値や年収、年齢、仕事などで、たとえ提携ローンであっても優遇はほとんどないでしょう。

したがって金利面や審査の通りやすさに期待して、代行手数料を支払うべきではなく、直接、金融機関へ出向いて手続きを行いましょう。

あまりにも忙しく、時間をとることができないといった場合は、不動産会社に手続き代行をしてもらうことを検討しましょう。

その場合も、「提携ローン」なのかどうかを確認したり、相場からかけ離れていないか確認してください。

不動産屋に必ず支払うべき諸費用

虫眼鏡 財布 コイン 紙幣 クレジットカード

住宅ローン代行手数料は必ずしも支払う必要はない費用だと分かりました。

一方で、不動産購入時には不動産会社に必ず支払うべき諸費用があります。

契約が成立したら仲介手数料を支払う

不動産の購入を検討し始めて、まず不動産会社へ相談へ出向きます。この相談段階では不動産会社へ支払う費用は発生しません。

実際に、不動産会社が依頼をうけた売買の契約を成立させた時に支払うべき費用が「仲介手数料」です。

仲介手数料はいわゆる成功報酬なので、契約が成立しない限り支払う必要がありません。

支払い時期は、

・不動産引き渡し時に全額支払うパターン

・売買契約時に半金を支払い、不動産引き渡し時に残りの半金を支払うパターン

があります。

そして、仲介手数料は住宅ローン代行手数料とは異なり、宅地建物取引業法で上限金額が規定されています。

取引額が400万円を超える場合は、取引額の3%が仲介手数料の上限金額です。

【まとめ】住宅ローン代行手数料は節約できます!

貯金箱を持っている人

これまで説明した通り、住宅ローン代行手数料は必ずしも払う必要のない費用であり、節約できるものです。

不動産会社から住宅ローン代行手数料を請求された場合の対応を下記にまとめましたので、以下の情報を参考にしてみてください。

・住宅ローン代行手数料が相場内(5~10万円)

 物件購入費をなるべく抑えたい:ご自身で金融機関で手続きをする

 手続き代行を希望:①不動産会社に手数料を支払って代行してもらう

          ②無料で代行サービスしてくれる他の不動産会社をあたる

・住宅ローン代行手数料が相場以上 

 ご自身で金融機関へ出向き手続きをするか、

 悪質な不動産会社かもしれないので、他の不動産会社へ乗り換える

支払ってしまって後から後悔しないためにも、よく調べて最適な選択を目指しましょう。