不動産担保ローンでつなぎ融資は可能？物件を売却予定の際のポイントを紹介

資金調達する方法にもいろいろありますが、その中で不動産担保ローンの利用を考える企業や個人の方もいるでしょう。不動産担保ローンは物件を所有しているなら、融資をしやすい特徴があるので、ビジネスなどで資金が必要なときは前向きに検討することができます。

また、つなぎ融資として活用することもできるため、先を見据えて資金計画を立てたい場合も利用可能です。ただ、つなぎ融資として利用する際のポイントは何があるのか把握しておく必要があるため、内容を紹介致します。

不動産担保ローンでつなぎ融資をする際のポイント

不動産担保ローンでは、つなぎ融資として利用することも可能です。つなぎ融資は、売却予定の不動産を担保にして資金を調達し、物件が売却完了した際のお金で返済する仕組みです。

ただ、つなぎ融資として利用する際は、メリットやデメリットなどを把握してポイントを押さえておくことが重要です。内容について解説しましょう。

欲しい物件や支払いなどを行う場合に利用する

不動産担保ローンにより、つなぎ融資を利用する際は、欲しい物件や支払いなどに利用することです。例えば、個人の方であれば住み替え資金や引越し費用、相続時の代償金の支払いなどに活用することが可能です。

住み替えの場合は住宅の売却を先に行って新居を探すことになれば、タイミング次第で好条件の物件を逃してしまうケースもあるでしょう。また、相続税なども状況によっては金額が高くなり、支払いが難しい場合もあります。

物件を売却して資金を得たくても期限が決まっているので、買い手との契約次第では、間に合わない場合もあるでしょう。その際につなぎ融資として利用するなら、税金の滞納をすることなく、支払いを済ませることも可能です。

つなぎ融資は資金を得るまでのスピードも早く、最短で1週間程度で入金してもらうことが期待できます。スピーディーに資金調達したい場合に利用を考えてみましょう。

精神的負担の軽減や好条件での売却を検討できる

つなぎ融資を利用することで、売却までに資金を確保できる余裕を持つことが可能です。不動産売却が完了できれば、その分大きな資金を得ることができますが、時間がかかります。そのため、売却予定までに資金調達する必要があるなら、つなぎ融資の利用も含めておくことで時間的なストレスを軽減できるでしょう。

また、不動産は条件によって金額に大きな開きが生じることもあります。もし、焦って売却先を探すなら何百万〜何千万も損することがあるため、落ち着いて相手先を探すこともポイントになります。

つなぎ融資で期間にゆとりを持てるなら、好条件に買取ってくれる買主を見つけなくなり、高値で売却することも十分可能です。余裕を持ちたい場合につなぎ融資を検討するのもポイントになるでしょう。

費用の節約として利用する

つなぎ融資は、費用の節約として利用することも可能です。例えば、先に新居を購入して後から家を売却して住み替える場合、すでに住む場所は確保できています。仮住まい期間を作らずに住むため、入居する際の敷金、礼金、必要な家具などを購入する費用は支払わなくて済み、出費を抑えることが可能です。

また、仮住まいから新居へ引っ越しすることになれば、以前の家からの住み替えも合わせて2回費用を支払うことになります。しかし、そのまま新居に住めるなら1回の費用のみに抑えることが可能です。

つまり、仮住まいすることになれば、生活費の支払い負担が増加することになりますが、つなぎ融資による資金調達により、余計な費用を節約できると言えます。不動産売却の期間を待たなくて済むことで、貯金の計画も行えます。

住宅ローンよりも金利が高くなる場合もある

つなぎ融資は金利設定もカードローンよりは安くなっているため、返済負担が大きいわけではありませんが、住宅ローンよりも高めです。利用する時期や金融機関などによって異なりますが、住宅ローンだと0.5〜1.5%程度でも、つなぎ融資になれば3%〜10%ほどになる場合もあります。

金利は売却されるまでなので、短期間で不動産を買取りしてくれる目処があるなら、負担を抑えることも可能ですが、長期的になれば負担が増す場合もあるでしょう。また、印紙代など金利以外にも金銭的な負担も生じ、合計で10万円ほどの手数料がかかるケースもあります。各種の費用を考慮して出費の負担が予想を超えないか注意するようにしましょう。

融資期間内に売却する必要がある

つなぎ融資は予め期間が定められています。期間内に物件を売却できない場合は金融機関が保証を付けているので、代わりに買取りしてくれますが、価格は安くなります。

金融機関も買取りした不動産を別の業者に競売にかけて取引するため、査定額の80〜90%程度の金額になるでしょう。自分の希望した金額で売却ができないため、元本を返済することになれば、残るお金はほとんど無いと言えます。

また、不動産を売却する際は抵当権が設定されるはずですが、評価額が急落するなど返済できないケースが生じれば、遅延損害金として高い金利をかけられることもあります。つなぎ融資を利用する際は、売却期間と返済ができる状態にしておく必要があるので、リスクがあることも明記して活用してください。

利用できる金融機関と審査期間を考慮する

つなぎ融資を利用する際は、対応している金融機関を探す手間が生じる場合もあります。つなぎ融資を提供している金融機関は多くはなく、住宅ローンやカードローンと比較すると圧倒的に少ないです。特に、地方の場合は対応している金融機関を探すだけでも時間がかかる場合もあるため、利用できないケースも十分考えられます。

また、つなぎ融資はスピーディーな審査がメリットの1つですが、金融機関の状況によって左右されます。審査するときに提出する書類に不備があれば訂正する必要があり、余計な時間をロスすることもあるでしょう。

しかし、申込みの数が多く、混雑している状況であれば融資までの期間が長くなり数ヶ月かかることもあるでしょう。そのため、つなぎ融資を行う際はどれほどの期間で完了できるのか、金融機関の窓口やホームページに問い合わせをして把握しておくようにしましょう。

【まとめ】つなぎ融資は慎重に検討しよう

不動産担保ローンによるつなぎ融資は、メリットとデメリットがあるので慎重に行う必要があります。しっかり内容を確認することで、つなぎ融資による利点を活かすことができ、資金調達や費用の節約などに利用することが可能です。金融機関の選び方や特徴を把握相しておくのも重要なので、しっかり内容を確認して利用するようにしましょう。