「大きな資金ができたからローンの一括返済を考えているけど、デメリットはあるのかな?」
「一括返済して気持ちを楽にしたいけど、実際の手順はどうなのかな?」
こうお悩みではないでしょうか。
この記事では不動産担保ローンを一括返済する際のポイントやメリット/デメリットについて解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
不動産担保ローンの一括返済で押さえたいポイント
不動産担保ローンの一括返済を利用する場合、返済額が大きく、長期で返済計画を立てることが多いため、その後の貯蓄や投資など、適切な資金計画を立てることが重要です。
そのため、以下のポイントを押さえておく必要があります。
返済金額を見積もる
一括返済する場合は、元金や利息、手数料などを合算して、返済すべき金額を計算しておく必要があります。
不動産担保ローンは大きな額のローンを長期で組んでいることが多いです。
さらに一括返済する際には前倒しするための手数料がかかる事も多いため、事前にどの程度の返済額になるか計算しておきましょう。
返済金額を確認することで、返済期日や支払い方法を決定できます。
支払い方法の確認
支払い方法には、現金、振り込み、クレジットカードなどがあります。
支払いができる方法を事前に融資を受けている金融機関に確認しておく必要があります。
支払い方法によっては手数料がかかる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
資金の計画
一括返済は返済額が大きいため、適切な準備資金の計画を立てることが必要です。
思わぬ臨時的に入った収入で一括返済を検討する場合はいいですが、自己資金で返済する場合は、将来の生活費や予期せぬ出費を考慮し、貯蓄額を確保しておくことが大切です。
定年退職し、退職金で一括返済を検討している場合は、老後資金の計画も重要になります。
返済後の手続き
一括返済した場合、担保権も解除されます。
しかし、不動産担保ローンによっては、解除手続きや登記の必要がある場合があります。
詳しくは金融機関に相談して手続きを進めましょう。
不動産担保ローンを一括返済するメリット
一括返済は、返済期間の短縮や、支払い総額の減少などのメリットがある一方で、手元資金が一気に減るため、将来の予測不能な出費に対応できなくなるデメリットもあります。
自身の資金状況や生活スタイルに合わせ、メリットとデメリットを比較検討して判断することが大切です。
まずはメリットについて見ていきましょう。
返済総額が減る
不動産担保ローンの返済では、毎月の返済額のうち利息分が大きいため、一括返済を行うことで利息負担が減ります。
不動産担保ローンは、長期で融資を受けることが多く、その分金利の占める割合が大きくなります。
しかし、一括返済により長期で返済を予定していた額よりも、金利負担を少なく軽減できます。
返済期間が短縮される
一括返済することで、残りの返済期間を短縮できます。
例えば、借り入れ額が1000万円で、30年の返済期間の場合、毎月の返済額は3万円程度になりますが、一括返済を行うことで、毎月の返済負担がなくなります。
そのため、総返済額も減り、経済的な負担を減らすことができます。
家計の負担が軽減される
月々の返済額が大幅に減るため、家計に対する負担が減ります。
また、一括返済により、借金を完済できることで、精神的な負担も軽くなります。
一括返済することで長期を予定していた 返済計画を短くでき、将来の返済に対する不安が軽減できます。
そのため家計が安定し、将来的に生じる可能性のある様々なリスクに対して備えられます。
不動産担保ローンの一括返済におけるデメリット
では続いて一括返済によるデメリットについて見ていきましょう。
手数料や違約金がかかる
不動産担保ローンには、前倒しで返済する場合に手数料がかかることがあります。
不動産担保ローンの契約では予定していた契約期間内での一括返済に対して、金融機関によっては手数料や違約金がかかる場合があります。
金利が低い時に一括返済する場合は、手数料や違約金が高くなる可能性があるため、事前に手数料や違約金がかかるかどうかを確認し、利息とかかるコストを比較して検討する必要があります。
税制的に不利が生じる可能性がある
一括返済によって元本残高が減少すると、税制上の優遇措置が受けられなくなる場合があります。
不動産担保ローンには、所得税法や相続税法において、借入金利や元本返済に対する税制上の優遇措置が設けられていることがあります。
例えば、所得税法においては、借入金利が所得控除の対象になることがあります。
しかし、一括返済によって元本残高が減少すると、このような優遇措置を受けられなくなる場合があります。
大きな資金が一度に減る
一括返済によって、借入金額が大幅に減少すると、月々の返済額も大幅に減少します。
一括返済すると、その分の資金を他の貯蓄や投資に回せなくなります。
一括返済によって手元に残る資金が大きく減るため、将来的に予期せぬ出費や事業拡大に必要な資金が必要になった場合に、資産計画が悪化してしまう可能性があります。
以上のように、不動産担保ローンの一括返済には、利息負担の減少や返済期間の短縮などのメリットがありますが、前倒し返済手数料がかかることや、現金が必要になることなどのデメリットも存在します。
自分にとって最適な選択するために、事前に慎重に検討することが重要です。
不動産担保ローンの一括返済する際の手続き
不動産担保ローンの一括返済する際には、以下の手続きと注意点があります。
銀行に連絡を入れる
一括返済をする場合は、担当の銀行に連絡をし、返済方法や手続きについて確認する必要があります。
不動産担保ローンを組んでいる銀行や金融機関に、一括返済する旨を伝えます。
この際、残りの返済期間や金額などを確認しておきましょう。
事前に諸費用を確認する
一括返済する場合は、事前に手数料や違約金を加味した返済金額を確認し、トータルでかかる費用を把握しておくことが重要です。
一般的には、元本と利息、違約金が含まれます。また、銀行や金融機関によっては、一括返済に対して手数料を請求する場合がありますので、必要に応じて確認しておきましょう。
一括返済資金の準備
一括返済に必要な資金を用意する必要があります。
不動産担保ローンは、大きな額を借り入れることが一般的ですので、一括返済に必要な資金も大きくなる場合があります。
臨時収入により返済資金が増えた場合は良いですが、それ以外の方法では貯蓄からの準備や別の金融機関からの借入するなど、大きな金額を用意することになるため、事前に準備して、一括返済の手続きに進みましょう。
証明書を発行する
一括返済をした後は、担保権証明書を発行できます。
証明書はローンの完済を証明するもので、将来的に融資を受ける際や、不動産を売却する際に必要になる可能性があります。
証明書の発行は金融機関によって異なるため、証明書をもらえるよう、担当の銀行に確認することが重要です。
証明書の発行には時間がかかることがあるため、余裕を持って申請しましょう。
【まとめ】シミュレーションして返済方法を検討しよう
不動産担保ローンの一括返済をする際のメリットとデメリット、押さえておきたいポイントや手順について解説してきました。
一括返済では、返済手数料や違約金が設定されていることが多く、これらの費用を加味した返済計画が必要です。
また一括返済により、人によっては大きな額を支払うことになるため、返済後の生活費における貯蓄の確保も大切な検討事項になります。
慎重に計画して返済方法を検討しましょう。