不動産担保ローンは物件を所有していることで融資を検討できるため、積極的に考えてみることができます。ただ、不動産担保ローンで借入れしたなら返済していく必要があり、しっかり計画を立てておくことが大事です。
特に、融資では金利が発生するため、期間によっては返済負担が大きくなる可能性もあります。不動産担保ローンでは固定と変動による金利があり、それぞれ特徴が異なります。固定と変動金利による内容について紹介しましょう。
不動産担保ローンの固定金利と変動金利の特徴
不動産担保ローンを利用する際は固定金利と変動金利があるため、それぞれの内容を把握しておくことが大事です。金融機関によって取り入れている方式に違いもあるため、どちらを利用するかにより返済負担にも大きく関係してくるでしょう。固定金利と変動金利は以下のような特徴があるため、確認してください。
変動は一般的に金利が低い傾向にある
変動制と固定では金利面を確認したときに違いが生じます。不動産担保ローンの金利相場は大体1〜15%になりますが、変動性の方が設定が低くなる傾向になるため、返済を有利に進めていくことが期待できます。
変動の場合は指標となる短期プライムレートやTIBORなどの市場金利を元にして、金融機関のスプレッドを加えて決定される仕組みです。金融機関のスプレッドは固定になるため市場の金利変動により、返済にかかる負担も変わります。
経済状況のトレンドが低金利となっているなら、変動金利の方が安くなるため総合的な返済額が膨らむリスクを抑えることができ、負担を軽減できる可能性があります。一方、固定の場合は市場による変動を金融機関が負担する方法になるため、高めに設定されている場合が多いです。
経済状況により市場の金利が悪化している場合、固定が有利な方法になりますが、昨今は低金利時代となっているため、返済負担が増加する可能性が高いです。もちろん、変動制も金利が低く設定されても市場状況が悪化すれば上昇するため、メリットとデメリットは経済の状態に影響されるでしょう。
安定して返済できるのは固定
固定制は金利が高くなる可能性がありますが、毎月の利息額が決定しているため、安定して返済することができます。変動性の場合は金利が低くてもいつ上昇するのか分からないため、返済資金を準備する際に予想外のことが生じて戸惑ってしまうこともあるでしょう。
金利が高くても返済額がすでに決まっている方が計画も立てやすくなり、生活やビジネス資金も貯めやすいです。市場の状況に左右される心配も無いため、常に動向をチェックするなどのストレスもかかりません。気持ち的にも過度に心配したくない場合は固定制で返済していく方がメリットが大きいでしょう。
利用する金融機関によって金利設定も異なる
不動産担保ローンで融資を受ける際は、どこを利用するかによって設定も変わります。不動産担保ローンは銀行とノンバンクのどちらかを利用することができますが、金利が低く設定されているのは銀行です。
資金使途が限定されていない不動産担保ローンの場合は最低1%ほどになるため、金利をかなり抑えることができます。ノンバンク系は最低水準でも2%ほどであり、最高で15%ほどになるため、審査内容によっては固定金利だと返済負担が大きくなる可能性があるでしょう。
そのため、金利面で利用するなら銀子がおすすめですが、審査はかなり厳しく見られるため、自分の状態によっては借入れできない可能性もあります。ノンバンク系の方がハードルは低いため、銀行での審査通過が難しい人はノンバンク系の利用を検討しましょう。
不動産担保ローンで金利を安く設定するためには!
不動産担保ローンを利用して融資を検討する際、大体の人は固定金利を選択するでしょう。固定の方が安定感があるため、リスクを抑えられるからです。しかし、固定金利のデメリットである金利の高さがネックになる人もいるでしょう。ただ、金利は審査の項目によって低くなる可能性があるため、ポイントを押さえておくのがおすすめです。以下の点について紹介しましょう。
契約者の信用力
不動産担保ローンを行うためには、契約者の信用力が大事です。信用度が高いほど、金融機関側は返済の目処を計算できるため、金利設定を低くしてもらえる期待を持てます。契約者の信用力は主に返済能力のことであり、例えば収入や他の会社への借入れ有無を審査されます。
高収入であり借入件数が0であれば、返済能力が高いと判断されるため、固定金利でもできるだけ低くなる可能性があるでしょう。自分の収入などについて、事前に確認してください。
不動産の評価額と担保掛目
不動産担保ローンの場合は、所有している物件の評価額と担保の掛目により金利設定が変化します。評価額は物件の価値であり、高い金額であるほど返済の目処が立つため審査通過しやすく金利も優遇されます。掛目は融資額に対する評価額の割合であり、一般的に70〜80%ほどが相場です。
担保掛目が低いほど売却したときに元金の回収が高まり、金融機関のリスクを軽減することができるため、金利が低くなる傾向があります。そのため、ローン契約する際の物件の評価額が大きなポイントになるため、環境や経年数、設備などを考慮して選択するようにしましょう。
抵当権の順位
不動産担保ローンを利用するときは、抵当権の順位も確認しておきましょう。契約が成立すると担保にされた物件は抵当権が設定され、もし返済できなくなった場合は売却して借入した分の資金を準備する必要があります。ただ、価値のある物件は1社ではなく複数社に抵当を与えることができ、優先順位の高い抵当権から先に返済資金として当てられます。
そのため、後順位になるローン会社は担保力が下がるため、その分金利設定が高くなる傾向です。特に金利設定が低い銀行は抵当権は第一でなくては審査通過できないこともあるため、抵当権のない物件を担保にするようにしましょう。
融資期間
固定金利を低くしたい場合は融資期間も大事です。融資期間は長いほど月々の返済額を抑えることができますが、支払い利息も大きくなるため返済総額は増加します。
特に、固定金利は長くなるほど返済負担も大きくなるため、短期間であれば総額を減少させられます。不動産担保ローンは融資が長くなる傾向となりますが、金融機関と相談して短くできる方法についてチェックしましょう。
【まとめ】固定金利か変動金利のどちらが良いのか選択しよう
不動産担保ローンでは固定金利と変動金利どちらもメリットとデメリットがあるため、内容を確認することが大事です。金利設定は低くできるポイントもあるため、返済負担を軽減できるように計画しましょう。