再建築不可でも不動産担保ローンを組むことはできる?注意点は何がある?

資金調達のために融資を受けるために、不動産担保ローンを利用する方もいるでしょう。物件があれば審査を通過できる可能性も高いため前向きに考えてみることができますが、再建築不可でも活用できるのか疑問が生じることもあるでしょう。不動産担保ローンを組むときは疑問を解消しておかないと、計画的に資金を得られない場合もあります。再建築不可の場合のポイントや注意点について紹介しましょう。

再建築不可で資金調達を得るのは難しい?

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物件の中には再建築不可のものがあり、これは建築基準法法に抵触している不動産です。現在建てられている物件は取り壊した際、通常は新たな物件を建築することができますが、建築不可の場合はできません。

道路の幅や接していない敷地などは建築負荷に分類されているため注意する必要があります。再建築不可は、基準法が定められる昭和25年前に建てられた物件や、都市計画区域などが制定される昭和43年に建てられたものです。

再建築不可の物件は東京のような都市部にもあるため、中には所有している人もいるはずです。ただ、再建築不可の物件でローンを組むのは難しい場合もあります。以下の特徴があるため、把握しておきましょう。

担保として価値が低い

再建築不可の物件はローンを組む場合、担保としての価値が低く、希望した金額の融資を得られない可能性もあります。再建築不可の物件は昭和43年とかなり前に建てられた物件のため家屋も古くなっており、土地自体の評価額も0に近い場合があります。

住宅ローンや不動産担保ローンでは物件の価値が大事であり、評価が高いほど融資金額も大きく、審査も通過しやすくなりますが、古い場合は銀行側にとっても債権回収のリスクが高いため審査落ちする可能性も高いです。再建築不可の物件は土地の評価額も低くされている場合が多いため、両方持っていても資金調達が難しい場合があることを覚えておきましょう。

返済リスクが高い

再建築不可の物件は、価値が元々低くて返済リスクが高いこともポイントです。例えば、火災や自然災害などの被害を受けた際、再建築不可は基準法を満たしていないため、新たに建築することができません。

不動産担保ローンの場合、担保にしていた商品を失うことになるため、もし債権者が借入金額の支払いを行えず滞納などの事態になった際、ローン会社も大きな損失を被ることになります。そして、再建築不可の物件は古い物件にもなるため、地震などで倒壊するリスクも高いです。債権者にとってもリスクがある物件ですが、ローン会社も相当のリスクを背負うことになるため、銀行や大手の金融機関は審査の時点で落としてしまうこともあります。

売却については問題ないケースが多い

再建築不可の物件は、売却については問題はないケースがあります。不動産でのローンや買取業者では断られてしまうことがありますが、再建築不可物件の専門業者の場合、活用するノウハウや販売網があるため、他の会社よりも好条件で買取りしてくれることがあります。

ローンを組むのではなく売却という形になりますが、審査落ちして融資ができない場合は売却して資金を得ることも可能です。ただ、売却する場合は他にも物件を得ていることや、再建築不可の物件を手放しても問題ない場合です。しっかり資金計画を立てた上で考えるようにしましょう。

再建築不可の物件で融資を受けるためには

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物件の中でも再建築不可の場合は、評価額の低さや貸し倒れリスクの高さにより融資を断られる可能性があります。ただ、再建築不可の物件でも融資を受けることは可能なので、ポイントを押さえておくことが大事です。融資を受けるために、以下の点を考慮しておきましょう。

ノンバンクやフリーローンを活用する

ノンバンクは、クレジットカード会社や消費者金融など銀行以外の金融機関です。不動産担保ローンを提供しているため、物件を所有しているなら利用することができます。銀行と同じようにローンを組む際は審査が行われますが、銀行よりも審査基準が甘い傾向があるため、物件の状態が悪かったり評価額が低かったりしてもローンを組める可能性があります。

また銀行よりも審査スピードも早いため、資金調達の面でもメリットを得られるでしょう。ただ、再建築不可の物件でも状態があまりにも悪いと、審査落ちすることもあるため注意が必要です。フリーローンは使用用途を問わず、審査も比較的通過しやすいです。

再建築不可の物件でも一定の価値があるなら借入金額が高くなることもあるため、融資の方法として考えることできます。ただ、不動産価格の全額とはならず、予想よりも低くなることが多いため不足分を補う程度と認識しておきましょう。また、ノンバンクもフリーローンも金利設定は高めに設定されているため、返済リスクが高くなることを予想して利用を検討してください。

再建築可能な物件に変える

再建築可能の場合は融資が難しくなるケースもありますが、再建築可能にすれば評価額を一気に上げることも可能です。再建築不可の物件は基準を満たすようにすればいいので、例えば接道している隣地を購入することにより、接道義務の問題を解消し物件を建てられるようにすることもできます。

隣地の住人や持ち主に、土地の売買に合意してもらうことが必須であり、購入費用もかかるため多額の費用がかかることにもなります。ただ、セットバックや但し書き申請を行うことにより、建築可能な物件にすることも可能です。

セットバックは土地を後退させることで道路幅を加えて幅員を4m以上にすることです。隣接道路が短い場合に土地を後退させるなら、基準値を満たすことになり、建築可能にすることができます。但し書き申請は建築基準法第43条の文において、規定を満たしておくと建築可能な物件として認めてもらうことができます。

規定内容は

・土地の周囲に公園や緑地、広場などの空き地がある

・地方自治体が交通上・安全上・防火、衛生上支障がない場合

・建築審査会の同意を得る

です。

3つの条件をクリアしているなら配置図や見取り図、登記事項証明書などの必要書類を提出して、申請するようにしましょう。

【まとめ】再建築可能の物件でローンを組む際は注意しよう

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再建築可能の物件は固定資産税や都市計画税が安く、また費用を節約して購入しやすいなどのメリットもあります。ただ、不動産担保ローンとして利用する際は、審査に通過することが難しいため、資金調達が計画通りにいかない場合もあります。

建築基準法を満たして再建築可能にすることや銀行以外の金融機関を利用するなどを行い、融資ができることもありますが、時間がかかることもあるため、事前にスケジュールを立てておくことが重要です。再建築可能の物件以外で不動産担保ローンの利用を検討することもできるため、様々な分野を考えて計画してみましょう。