不動産担保ローンは、物件を持っているなら借入れとして利用することができます。ただ、資金調達や融資の審査通過率を上げるために複数社への申込みを考えることもあるでしょう。
しかし、複数社への申込みを行う際は審査のポイントや返済計画、金利について内容を把握しておくことが大事です。いろいろな金融機関がローンプランを提供していますが、注意点もあるため、詳細な内容について紹介しましょう。
不動産担保ローンを複数社に申込みするメリットとは？
不動産担保ローンを複数社に申込みすることは、どのようなメリットがあるのか知っておきたいでしょう。不動産担保ローンは金融機関やローン会社によって内容が異なるため、融資額を少しでも多く得たい場合は確認の意味を込めて申込みしたいはずです。不動産担保ローンの複数による申込みは以下のようなメリットがあります。
条件の良い金融機関と交渉が可能
複数社に申込みすることで、自分にとって条件の良い金融機関を探し出すことが可能です。自分の物件の価値によって、融資可能額が変わってくるのが不動産担保ローンですが、金融機関の審査基準などによっても影響を受けることがあります。
不動産の評価は各金融機関によって重視している部分に違いが生じるため、ある機関では低い金額提示でも別のローン会社だと、高い融資額を提示してもらえる可能性もあります。そのため、少しでも大きな融資額を狙いたい場合は、複数に申込みをして金額を比較してみることもおすすめです。
融資額が大きいほどビジネスの活用や生活の補填など自分の用途に合った使い方を行うことができます。不動産担保ローンの場合は仮審査と本審査など段階に分かれており、契約をしない限りは融資の成立もしていないため、気に入らない場合はキャンセルしても問題ありません。1番条件の良い融資先を選ぶ点で複数社の申込みは良いので検討してみましょう。
審査に通過できる可能性も広がる
不動産担保ローンで融資を受けたくても、必ず審査に通過して契約できるわけではありません。不動産担保ローンは物件の評価額や自分の返済能力などが審査の対象になり、場合によっては審査を通過できないこともあります。
例えば、自分の所有している物件の評価額が低い場合は、回収リスクがあると判断されて審査に落ちてしまうこともあります。また、自分の借入件数や債務整理など返済能力に問題がある場合も、同じく回収リスクがあると判断されて審査通過できないこともあります。
特に、銀行系の場合は審査基準が厳しく設定されているため、自分や物件の状況によっては審査通過できないこともあるでしょう。しかし、金融機関によっては抵当権付きの物件でも借入れできる機関、また任意整理中でも借入れをできる会社もあります。
細かい部分については分からないところがあっても、ピンポイントに1社ではなく複数社に申込みしていると、審査通過ができて契約に進めることも十分可能です。融資を確実にするためにも複数社への申込みは大きなメリットになるでしょう。
融資までのスピードを早めることもできる
不動産担保ローンを利用するときに複数社に申込みするなら、融資までのスピードを早めることも可能です。不動産担保ローンは上記でも紹介しましたが、申込みをしても確実に審査に通過できるわけではありません。物件の評価額などによって落ちてしまうと、新たに金融機関やローン会社を選んで申込みを検討しなくてはいけません。
不動産担保ローンは即日融資をできるわけでは無く、書類の準備などを含めると1週間ほど、場合によっては1ヶ月以上かかる場合もあります。そのため、審査通過できないと融資までに時間がかかり計画的な資金調達が行えないことになるでしょう。
しかし、複数社に申込みしておくと、すでに書類などを送付しているため、新たに審査を受けるまでの時間を短縮することができます。1社でも審査に通過できていれば契約に進むこともできるため、融資実行までのスピードも計画的に行いやすいです。そのため、不動産担保ローンで契約をスムーズに進める点でもメリットがあると言えます。
複数社のおまとめローンとして利用する際のポイント
不動産担保ローンは複数社からの借入れによる、おまとめローンとして利用することも可能です。複数社から借入れしていると、返済日や金利がバラバラであるので管理するのが複雑になります。そのため、不動産担保ローンで1つに絞ることで複数社をまとめて返済しやすくすることも検討できます。ただ、おまとめローンを利用する際はポイントがあるので、しっかり内容を把握しておくことが大事です。以下のようなポイントがあるので紹介しましょう。
金利が高くならないか確認
複数社から借入れをしている状況であれば、金利設定が違うため不動産担保ローンで1つにまとめた方が金利が安くなることを期待できます。しかし、借入れしている金融機関によっては金利設定が低く、トータルで見たときに負担が低いことも十分ありえます。
不動産担保ローンの金利は1〜10%ほどであり、金額や期間によって設定が変わるので、必ず安くなるわけではありません。もし、複数のカードローンを利用しているなら金利は安くできるはずですが、場合によっては高くなる可能性もあるため注意しておきましょう。
追加融資は受けられない
不動産担保ローンでおまとめローンによる一本化を行ったなら、同じプランから追加融資を受けることができません。おまとめローンはすでに複数社への返済として融資しているため、新たに資金が必要になったときは、別の金融機関で審査してもらい借入れする必要性が生じるでしょう。
しかし、他の金融機関で融資を受けた場合はおまとめローンを利用した意味が無くなるため、良い方法とは言えません。ビジネスなどで今後も追加融資を受ける必要性が生じているなら、おまとめローンは不向きになるため、どうすべきか検討してから利用するようにしましょう。
【まとめ】複数社の申込みやおまとめローンとして検討してみよう
不動産担保ローンは複数社への申込みをしても、審査の段階までであれば特に問題はありません。しかし、契約締結後にキャンセルをした場合は違約金が発生することになるため、契約前でそれぞれ確認するようにしましょう。
また、おまとめローンを利用するときは、追加融資を受けることができないことや、金利による返済負担は軽減できるのか確認しておくことも大事です。自分の用途に合う方法を選択して、複数社メリットを活かすようにしましょう。