不動産担保ローンを利用するときは、いろいろな必要書類や手続きなどについて確認しておくことも大事です。手続きをスムーズに進められることで早く融資を受けることができるため、内容をしっかり把握しておくのがおすすめです。
不動産担保ローンを利用するときは、登記費用というものがありますが、どれくらいの出費になるのか確認しておきたいでしょう。契約を進めるために内容を徹底紹介しましょう。
不動産担保ローンを利用するときの登記費用とは?
不動産担保ローンを利用するときは、登記の変更手続きが必要になります。登記は個人や法人が持つ財産の権利や義務を広く公に示すものであり、変更があった場合は必ず手続きしなくてはいけません。
そして、不動産担保ローンは登記費用がかかります。どのような登記費用がかかるのか以下をご覧ください。
登録免許税
登録免許税とは、不動産の種類や売買や相続によるものなど、状況によって税率が変化します。不動産登記の種類別としては、
・所有権移転登記は土地購入価額の2%
・土地相続は評価額の0.4%
・建物相続は評価額の0.4%
・中古建物購入は評価額の2%
・所有権保存登記は新築物件購入評価額の0.4%
です。
不動産担保ローンの場合は、抵当権の設定として登記費用が生じます。登録免許税は借入額×0.4%、調査用登記情報代、完了後登記簿謄本代、合わせて数千円程度になるはずです。登録免許税は税率がすでに決まっており、高くはないため、費用負担は大きくはならないでしょう。
司法書士費用
不動産担保ローンによる登記は自分で行うこともできますが、ややこしい部分や深い知識が必要になることもあるため、専門家である司法書士に依頼することになるでしょう。司法書士への依頼費用は、抵当権設定登記の費用の他に報酬を加算した費用が必要になります。
報酬は依頼する司法書士によって異なりますが、数万円から20万円と大きな幅があります。ただ、司法書士の報酬相場は2〜7万円程度と言われているため、この金額幅で見積もりを取ることがおすすめです。司法書士代が高いようなら別の事務所にも見積もりを取るようにしてみましょう。
不動産担保ローンの際にかかる諸費用
不動産担保ローンを利用するときは、いろいろな諸経費が発生することも把握しておくべきです。登記費用以外にも諸費用がかかるため、把握しておくなら資金を準備しておくことができます。どのような諸費用があるのか内容を紹介しましょう。
印紙税
不動産担保ローンを利用するときは、印紙税がかかります。印紙税は契約書などに課される税金のことであり、20種類ほどが該当され、それぞれの金額も異なります。安い価格であれば数百円で済むこともありますが、高額なケースであれば数十万円ほどになることもあるため、しっかり確認しておく必要があるでしょう。
火災保険料
不動産担保ローンでは、火災保険料の支払いが必須です。万が一不動産が損害を受けた場合、保険に加入していなければ損害分を全てオーナーが負担することになるため、貸し倒れのリスクが生じます。火災保険の費用は建物の相場によって変わり、1,000万円の不動産で10年契約10万円ほどです。ちなみに、土地のみを担保とする場合は火災保険の加入は必要ありません。
金利
不動産担保ローンを利用するときは、金利が発生することも確認しておくべきです。不動産担保ローンでは必ず金利が含まれており、返済料に負担されていきます。金利設定は利用する金融機関によってそれぞれ異なるため、どの程度返済負担が重くなるのか判断できません。
ただ、条件によっては金利負担を抑えることができる金融機関もあるため、複数に見積もりを依頼するなど低い金利設定を選択するようにしましょう。
調査用謄本
不動産担保ローンによる融資では、調査用謄本の費用も確認しておくべきです。調査用謄本は融資実行日に改めて不動産の登記情報を確認するための費用であり、発行手数料として請求されます。事前にどれほどの費用が発生するのか確認しておくと、支払いを焦らなくて済むでしょう。
その他の費用
不動産担保ローンを組むときは、他にも金融機関によって発生する可能性のある出費があります。例えば、不動産鑑定料があり、これは該当する物件に対して貸付金額が相当なのか調べるために不動産鑑定士に調査してもらう費用です。
鑑定費用の相場は10〜20万円と言われていますが、金融機関によって請求されないばあいもあります。また、ローンを組む金融機関に対して、事務手数料として一定額の手数料が発生する場合もあります。
手数料は金融機関によって差があるため、事前に確認しておくことがおすすめです。このように他に費用が発生することも見越して資金を準備しておきましょう。
不動産担保ローンの返済時にかかる費用とは?
不動産担保ローンを組んだ後はお金を返済していく必要がありますが、その後に繰り上げ返済や借り換えなどをした場合、手数料が発生することもあります。どのような場合に返済時に手数料がかかるのか内容を紹介しましょう。
繰り上げ返済手数料
不動産担保ローンを組んだときに、繰り上げ返済をすることがあるでしょう。繰り上げ返済を行うなら、利息を節約することができるため申込者はメリットになりますが、金融機関は利益が減るためデメリットになります。
そのため、繰り上げ返済を行う際は手数料をかけている金融機関もあります。住宅ローンの場合繰り上げ返済を行っても手数料がかからないため同じように考える人もいますが、逆に不動産担保ローンは手数料をかけていることが多いです。
そのため、繰り上げ返済に切り替える場合は事前にどれくらいの出費が発生するのか確認しましょう。
解約の際の違約金
不動産担保ローンを組んだ後に、金利の低さなどから借り換えを検討することもあるでしょう。ローンの借り換えを行うときは、借りていた残高を一括で返済することになりますが、同時に解約の違約金として別に手数料が取られることもあります。
手数料設定が取られる場合は追加で費用が発生することになり、返済負担に関わってくる場合もあります。そのため、借り換えを行うときは事前にどれくらいの費用が発生するのか確認しておくようにしましょう。
【まとめ】不動産担保ローンではそれぞれかかる費用を確認しよう
不動産担保ローンを利用するときは、登記費用や諸費用、また返済時における手数料が発生することもあります。それぞれの費用をしっかり確認しておくことで、どれほどの出費になるのか計算できるため、事前に担当者に相談しておくなど、綿密な計画を立てるようにしておきましょう。
返済時は借り換えや繰り上げ返済をしないなら、基本的に手数料が発生することはありません。しっかり内容を把握して契約を進めていきましょう。