土地を所有している人であれば、有効活用したい方もいるでしょう。土地はただ所有しているだけでは、何も利益を生まない場合があります。土地があればいろいろな方法で有効活用できれば、収入を得ることもできるため、検討してみることが大事です。
ただ「土地の有効活用には何があるの?」と疑問を感じる人もいるでしょう。土地を活用できる種類はいろいろあります。今回の記事で経営のポイントをなどを含めて紹介致します。
土地の有効活用と種類別のメリット・デメリットを紹介
土地はそのまま放置するよりも、有効活用した方が収益などを得られるので、行ってみるのがおすすめです。ただ、どのような有効活用の方法があるのか、内容を把握しておくのは大事です。どのように有効活用することができるのか、またメリットやデメリットは何があるのか紹介しましょう。
アパートやマンション経営
土地にアパートやマンションなどの物件を建てるなら「貸家建付地」に分類されます。更地と比較すると相続税の評価額が下がり、固定資産税1/6と都市計画税1/3と、それぞれ下がるので節税効果を得ることができます。アパートやマンションは資産としても残すことができるので、建築しておくと家族などにもメリットがありますが、経営する際は空室対策を行うようにすべきです。
マンションを経営しても入居者がいない状態であれば、維持費や設備費などによって損失が生まれてしまう可能性もあります。最近ではアパートでも市場の競争率が激化しているため、予想に反して空室が多くなる場合もあります。節税以上にリスクもあるので、不動産会社と相談して慎重に決定する必要もあるでしょう。
等価交換
土地所有者と事業者がそれぞれ土地と建物を出資し、比率に応じて完成した不動産を取得することです。初期費用を負担せずにマンションなどの物件を建設することができる「買換え特例」の制度が適用されるので、譲渡税を将来に100%繰延られる優遇措置も受けることが可能です。
貸宅地になるため、土地を建物に分割でき、相続の際にもトラブル防止になるメリットがあります。ただ、不動産を100%所有できず、土地の状況によっては収益性が低いことで交渉がまとまらない場合もあります。所得税や住民税の減額措置も特例の適用で小さくなるため、状況に合わせて活用すべきか考慮すべきです。
借地
借地は土地を誰かに貸す方法です。「普通借地」と「定期借地」の2種類があり、普通の場合は30年以上の期間を定めて貸す方法です。定期の場合はさらに3つの種類に分けられていますが、当初定めた期間内に契約が満了すれば終了になります。
借地は借主から安定して賃料を得ることができ、期間も長いので安定して収益を得ることが可能です。また、固定資産税や都市計画税でも節税効果を得られます。ただ、マンションなどのように物件はないため、賃料以外にメリットがありません。
また、契約途中で自己都合による返還はできないので、期間が満了するまで貸主でも何もできないデメリットがあります。このメリットとデメリットを把握して活用を検討できます。
土地の売却
土地が不要であるなら、売却することも1つの方法です。土地は評価額によって価格が決定しますが、現金化できるので、大きな資金を調達したい場合に考慮することが可能です。また、管理などもしなくて良くなり、税金の支払いも無くなるので、余計な出費を抑えることもできます。
しかし、土地を売却した後は、もちろん返還してもらうことはできません。後で有効活用したくても利用できないので、売却前に不要か慎重に検討する必要があるでしょう。また、売却の際は相続税や印紙代などの手数料で差し引かれる場合もあるため、売却益全てが得られるわけではないことも明記してください。
商業施設や高齢者施設などの経営
土地に商業施設や高齢者施設を建築することも有効活用の1つです。コンビニエンスストアや飲食店などを建てるなら、条件次第で高収入を得ることもできます。高齢者施設も需要があるので、建築すると収益性に期待することができます。
ただ、どちらも建築費用は高額になるため、活用する際は初期費用が大きく必要です。もし、施設を経営したとしても赤字になれば損失のみが膨らみ破産してしまう可能性もあるので、計画的に行動する必要があります。土地の周りの環境なども考慮して活用すべきか考えてみましょう。
トランクルーム
トランクルームは、企業や個人の方が家電や家具、レジャー用品などの荷物を預ける際に利用します。トランクルームは建物やコンテナなどはコンパクトでもあるため、狭い土地や変形地でも始めることができます。トランクルームとして貸し出すことで収益も安定的に得られるため、土地が特殊な形でマンション経営などが難しい場合に考えてみることが可能です。
しかし、トランクルームは規模や工事内容によりますが、数百万円という出費がかかります。維持費もかかりにくいですが、初期費用は相応にかかるので、手持ち金の準備が必要です。また、アパートやマンションなどと比較すると節税効果も収益性も低いので、自分の土地で活用幅が狭い場合に考えてみるようにしましょう。
太陽光発電や駐車場
太陽光発電は賃貸物件やテナントなどの集客が見込めない際に、考えてみることができます。土地に太陽光を設置することで、発電した電力を電気会社に買取ってもらうことができ、収益化することが可能です。買取期間によって価格は決まっていますが、電気はライフラインで重要なエネルギーでもあるため、必ず利益を得ることができます。
田舎などの地域だと太陽光をたくさん設置して有効活用できるため、考えてみることができます。ただ、太陽光発電は初期費用が数百万円かかり、電気の値段は変動するため、収益価格の点で不安定です。また、修繕コストもかかり、災害や天候リスクもあるため、その点を考慮して活用する必要があります。
駐車場の場合は土地の形に関係なく利用できる場合があり、都市部の場合は需要が高いので、高い収益を見込むことも可能です。月極とコインパーキングの2種類があり、区分けだけで利用できるので、お手軽です。ただ、土地の状況によっては需要が低い場合もあるため、その点を見極めるようにしましょう。
【まとめ】土地活用で何が良いのか計画しよう
土地にはいろいろ活用の方法があるので、所有している環境や状態などによって最適なものを選ぶべきです。どれもメリットとデメリットがあるのでバランスを確認することも重要です。ぜひ、土地活用を積極的に考慮してください。