物件を所有しているなら、資金調達の手段として不動産担保ローンを利用することも可能です。不動産担保ローンを利用するなら大きな資金を得ることができ、審査も通りやすいなどのメリットがあります。
また、不動産担保ローンは借り換えとしても利用でき、用途に合わせて活用できれば、自分にとって大きなメリットになります。そのため、今回の記事では、不動産担保ローンの借り換えを行う際に、どのようなポイントを把握しておくと良いのか内容を紹介致します。
不動産担保ローンで借り換えを行う際のメリットとデメリットとは?
不動産担保ローンでは借り換えとして利用することができますが、どのようなメリットやデメリットがあるのか把握しておくのは重要です。それぞれの内容を理解しておくと、自分にとっての活用方法が分かるので内容を紹介致します。
メリット1.返済総額を軽減できる可能性がある
不動産担保ローンで借り換えを行うなら、返済額を軽減できる可能性が高いです。不動産担保ローンは金利が高くないため、他の借入れ方法と比較すると総額を軽減できる可能性があります。例えば、カードローンの場合は金利設定が最大18%と高めに設定されているため、返済期間が長いなら総額が大きくなる可能性があります。
しかし、不動産担保ローンであれば15%を切った金利設定になるため、返済総額を抑えることが可能です。もちろん、返済総額を長く設定してしまうと金利負担が大きくなるため、短めにする必要があります。「毎月の返済負担が大きい」と感じている場合は、不動産担保ローンに借り換えして負担の軽減を狙ってみるのがいいでしょう。
メリット2.借入れ額を増やせる可能性がある
不動産担保ローンへの借り換えを行うなら、金額を増やせる可能性が高いです。不動産担保ローンは申込みすると担保不動産の評価額で貸付金額を算出します。もし、物件の評価額が高いなら、その分融資を受けられる金額も上がるため、予想以上に借入れできる期待がもてます。
ビジネスの投資や相続税などの支払いなど、自分の状況によって借入額が必要になるケースもあるはずです。銀行などで融資を受けるのが難しい場合は不動産担保ローンの方が審査も通りやすく、計画的に資金調達をしやすいため、申込みを前向きに考えてください。
メリット3.複数の借入れをまとめることが可能
不動産担保ローンによる借入れを行うなら、複数のローンをまとめることもできます。いろいろな機関から借入れをしている場合、返済日や金利がバラバラであるため、返済計画を立てるのが難しくなる場合が多いです。返済日を間違えてしまうと滞納として金融機関に判断され、ペナルティを受けてしまうリスクもあります。
ただ、不動産担保ローンの場合は上記でも紹介しましたが、借入金額を大きくできるため、複数の返済でも範囲内に収まれば一本化することが可能です。不動産担保ローンでおまとめできれば、金利も返済日も安定するため、管理しやすくできるでしょう。
ただ、不動産担保ローンを提供する金融機関によって、おまとめローンには対応していないケースもあるため、よく見極める必要があります。
デメリット1.返済期間が長くなる可能性がある
不動産担保ローンを利用すると返済額をまとめることもできますが、期間が長くなるケースもあります。毎月の返済額を軽減できるのは、その分期間が長くなるということです。返済期間が長引けば利息による負担が増えるため、借り換えローンを利用するよりも返済総額が増えてしまう可能性があります。
例えば、100万円の借金がある場合、毎月の返済額が4万円で金利18%だったところを、不動産担保ローンの借り換えをして、返済額3万円で金利14%に軽減したとします。ただ、返済期間が1年以上長めになるなら、金利によって10万円以上も総返済額が増えてしまい、結果的に返済負担が重くなる場合もあるので注意すべきです。
返済期間が延びることが、自分にとってメリットよりもデメリットの方が大きくなるケースも多いので、しっかり考慮してから決定しましょう。
デメリット2.通常のローンよりも審査が厳しい場合がある
借り換えローンは通常とは異なり、借入れ額が大きくなるケースとなります。すでに借金をしている状態で申込みをするため、自分の返済額によっては審査落ちしてしまう可能性もあると明記すべきです。特に、複数社とローン契約をしている場合や物件の評価額が低い場合は、返済するのが困難と判断されて、審査落ちする可能性が高いです。
また、借金額が大きい、無職の状態である場合は、契約者本人の返済能力が無いので、物件評価が高くても審査落ちする可能性もあります。借り換えは必ず契約できるわけでは無いと理解して利用してください。
デメリット3.金利が上がる可能性もある
不動産担保による借り換えローンは、金利が必ず下がるわけではありません。借り換えする際は審査があり、結果次第では既存ローンよりも高金利になる可能性があり、毎月の返済負担が大きくなる可能性もあります。
金利負担が大きくなるのは例えば、転職などを理由に年収が下がる、他の金融機関でローンを組んで返済額が増える、不動産の価値が下がるなどです。金利が上がると借り換えをするメリットが無くなる場合もあるため、自分の状況を把握して利用するようにしてください。
デメリット4.借り換え手続きをする際に諸費用がかかる
不動産担保ローンを利用する際は、借り換え手続きをするときに諸費用がかかります。借り換えを行う際に負担しなくてはいけない諸費用は以下の点です。
・既存ローンの繰上げ返済手数料
・事務手数料
・印紙代
・抵当権、根抵当権登記費用
借り換えを進めるためには、手続き上で数万円の費用が発生するので、借入金額から差し引かれます。金利や毎月の返済額に変化がない場合は諸費用で損してしまうため、どのくらい金利が下げられるのか、または繰上げ返済する必要があるのか、シミュレーションを行う必要があります。
諸費用が発生しても、総合的に考えて借り換えをした方がプラスになるなら、申込みをして契約を進めるようにしてください。
【まとめ】不動産担保ローンの借り換えは慎重に検討しよう
不動産担保ローンの借り換えはメリットもありますが、デメリットもあります。バランスを考慮しないと、損する可能性もあるため注意すべきです。事前に不動産担保ローンの金利や返済期間などを確認し、疑問があるなら担当者と相談する必要もあります。いろいろな場面を想定して利用を考えてください。