何か大きな事業を行うときなどは大きな資金が必要になるため、ローンを組むことも考えるでしょう。その際は大きな融資になるため、しっかり資金計画や準備を行う必要があります。
その中で不動産担保ローンの利用を考える人もいるはずですが、総量規制について確認しておくことも大事です。「不動産担保ローンの総量規制とは何か?」と疑問を感じることもあるでしょう。今回の記事で内容を紹介しましょう。
不動産担保ローンの特徴とは?
総量規制の前に、不動産担保ローンを利用するときは、どのような特徴があるのか知っておきたいでしょう。不動産担保ローンを利用する人の中には、以下のような目的を考えて行う人が多いです。内容を紹介しましょう。
融資までの時間が早い
不動産担保ローンを利用するなら、融資までの時間が早いため、直ぐに資金調達を行うことが可能です。一般的にお金を借りるときは、時間がかかる場合が多く、例えば銀行で一般融資を受けるなら、申込みから審査、そして資料の準備など、いろいろな手間もかかるため1ヶ月以上もかかることがあります。
その点、不動産担保ローンであれば状況によって即日で融資してもらえることもあるため、スピーディーにお金を得ることができます。資金調達は銀行の一般融資よりも早いため、利用しやすいと言えるでしょう。
お金の使い道が柔軟
不動産担保ローンはお金の使いみちも自由であり、原則として資金用途を制限していません。住宅ローンなどで対応できない不動産への必要資金として利用することもできれば、会社の事業資金や別のものを購入する資金として利用することも可能です。
他の融資方法だと使い方が制限されることもありますが、不動産担保ローンの場合は自分の目的に合わせやすいのも利用者が多い特徴です。
不動産担保ローン総量規制とは何か?
不動産担保ローンは、不動産の価値によって高額融資を受けることができるため、資金調達の方法として活用することができます。しかし、融資額には総量規制が設けられていることもあるため、上限なしに資金を得られるわけではありません。
そのため、総量規制について内容を確認しておくようにしましょう。総量規制とは個人の返済能力を超えて借入することを防ぐものであり、総額は年収の3分の1です。例えば、年収が300万円の人であれば借入できる金額は100万円までとなり、この金額以上はできません。
また、複数で借入をしている場合は、合計となるため例えば、1社で70万円を借入しているなら、2社目は30万円までしか借入できないことになります。そのため、不動産担保ローンを利用して資金のやり繰りを考えている場合は、この点を明記しておくことが大事です。
ただ、総量規制は「個人向け貸付」が対象となっており、法人向けは対象外です。また、個人向け保証の場合も対象外となるため、総量規制の際も自分がどれに該当するのか確認しておくようにしましょう。
総量規制が適用除外となるケース
不動産担保ローンを利用する際に総量規制があるなら、高額な融資を希望したい場合に年収の問題によって借入できないため、困ってしまうでしょう。ただ、不動産担保ローンの総量規制は除外されるケースは、法人や個人向け保証以外にもあります。どのようなケースだと除外されるのか以下をご覧ください。
不動産購入やリフォームを目的とした貸付
不動産担保ローンを利用するときに、不動産の購入やリフォーム目的の場合は総量規制の対象とはなりません。不動産を購入する場合、またはリフォームするときは何百万円、何千万円という金額が必要になるため、年収の1/3で借入することはほぼ不可能です。
大きな融資金額が必要になる不動産関連のものは担保で大きな融資額になるため、総量規制から外され金融機関が不動産の価値を審査して相応の貸付をしてくれます。そのため、不動産の購入やリフォームを考えている方は気にする必要はないでしょう。
自動車や高額療養費、有価証券担保なども除外
総量規制の対象外となるのは、他にも自動者購入時や高額な療養費、有価証券手形の割引、貸金業者を債権者とする金銭賃借契約の媒介などです。総量規制は購入するものや高額なサービスを必要とするものには除外されているケースが多いので、この点を確認しておくようにしましょう。
銀行や信用金庫なども除外
総量規制の対象となっているのは主に、消費者金融や新販社などであり、銀行や信用金庫などによる貸付は総量規制の対象とはなりません。そのため、銀行などで不動産担保ローンを行うときは、年収に関係なく、必要資金を借入することが可能です。
ただ、金融機関が不動産の価値を審査した上で融資額は決定されるため、自分の希望した金額になるかは不確定です。返済計画も含めて慎重に検討することも忘れないようにしましょう。
不動産担保ローンの利用と総量規制の注意点とは?
総量規制の対象外となる項目を押さえておくなら、不動産担保ローンを利用して融資を受けることは可能です。ただ、総量規制と不動産担保ローンの利用の際は注意しておくこともあるため、その点も理解しておくことが大事です。どのような点について理解しておくべきなのか紹介しましょう。
自宅などは総量規制となる
不動産や土地を購入するときに、不動産担保ローンを利用することができますが、担保対象が自宅となる場合は総量規制に当てはまります。総量規制の除外となるのは、貸付アパートや駐車場、別荘などの不動産であり、自宅の場合は生計を維持するために必要なものなので、対象とされているようです。
そのため、大きな融資を必要とする場合は、自宅以外の不動産を担保に選ぶ必要があり、もし無いようであれば、別の方法を考えなくてはならないでしょう。
総量規制に関わらず無理なく借入を行う
不動産担保ローンを利用するなら、総量規制を気にせずに借入を行うことができますが、大きな金額となるなら返済計画をしっかり立てなくてはいけません。融資金額を得られたとしても、その金額は返済しなくてはならず、もし返済が滞れば担保にしていた不動産を失うことになります。
不動産を失うことになれば、自分にとっても大きな損失となるでしょう。また、不動産担保ローンを利用するときは手数料も高く、仮に1,000万円の借入をするだけでも22万円ほどかかります。また、担保にしている不動産は自由に処分することができないので、リスクも付きものです。この点を理解した上で不動産担保ローンを利用してください。
【まとめ】不動産担保ローンと総量規制のポイントを押さえて利用しよう!
不動産担保ローンの総量規制について紹介してきました。不動産担保ローンには総量規制が適用されないことが多いですが、自宅などを担保にするなど、一定のものに関しては対象になることもあります。
また、不動産担保ローンも返済計画をしっかり立てることが大事なため、この点も考慮しておくべきです。自分の目的をしっかり果たすためにも、不動産担保ローンと総量規制のポイントを押さえて利用してください。