資金調達をする方法として「不動産や土地を担保にしよう」と検討する人もいるでしょう。不動産は高額な商品にもなるので、ビジネスなどの資金として活用しやすいです。しかし、物件の評価額によって金額は変化するため、しっかり内容を把握しておくのが重要です。
不動産の評価額の調べ方、また担保にした際の売却する際の注意点などを理解しておくと、活用しやすくなります。今回は不動産の評価額の調べ方を紹介致します。
不動産評価額の調べ方と特徴を紹介
土地や建物などの不動産は評価額によって価値が変わるため、売却や投資をする前に調べておくのが重要です。そして、調べ方はそれぞれ目的によって異なるため、種類についても把握しておくのがおすすめです。不動産評価額の調査について詳細な点を紹介します。
固定資産税の評価額の調べ方
不動産を所有している人であれば、固定資産税について確認しておきたいでしょう。固定資産税は毎年所有している建物や土地などの資産にかかる税金であり、評価額によって変化します。調べ方は主に3つの方法があり
・固定資産税の納税通知書を確認する
・固定資産税評価証明書を取得する
・固定資産税台帳を閲覧する
になります。
それぞれの調べ方で最も簡単なのは毎年送られてくる「固定資産税の納税通知書」です。課税明細書の価格や評価額の欄を確認することで、資産の評価額が記載されているため、変化しているのかチェックしてみてください。
そして、固定資産税課税評価額・都市計画税課税標準額には名前の通り「課税標準額」が記入されているため、確認できます。送付されてくる通知書をみるなら正確なので、直ぐにチェックできますが、もし紛失してしまった場合は所有者本人が各自治体の役所で取得し直さなくてはいけません。ただ、直ぐに発行はされず一定の手数料もかかるため注意してください。
公示地価と基準地価の調べ方
公示地価は国土交通省が毎年1月1日に発表する全国の土地価格です。時価も含めて不動産の評価は公示地価が基準になるため、把握しておくべき1つの目安です。ただ、公示地価は経済状況や環境を含めて大まかに決定するため、土地1つ1つを丁寧に調査して行った価格ではありません。
もし土地に物件がある場合は築年数や方角なども関わるため、公示価格では詳細に把握できないと言えます。ただ、公示価格は投資などの目安として用いることができるので、ビジネス関連の方は把握しておきたい方もいるでしょう。
調べ方は国土交通省が管理している土地総合情報システムにある、「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」から検索して確認できます。都道府県から市区町村に徐々に絞り込み、調査対象、年、用途区分、時価と検索条件を指定すると価格をチェックできます。
または、一般財団法人評価システム研究センターが運営する「全国時価マップ」でも調査が可能です。基準地価の場合は都道府県が主体となり算出される価格であり、調べ方は公示価格と同じです。物件だけでなく、工業地や農業地も調査できるため用途に応じて行ってみましょう。
路線価で調べる
相続税路線価を調べたい場合は国税庁の「路線価図・評価倍率表」を見ることです。自分の地域を検索して適用される路線価を把握し、地図上から物件のある都道府県を選択して「路線価」をクリックして市区町村も選びます。
その後に自分の住んでいる路線価を探して検索すると、数字とアルファベットを確認できるはずです。数字が路線価を表しており、アルファベットは借地権割合を示しているため、相続税を計算する際は借地の相続税評価額=自用地評価額×借地権割合で算出が可能です。
基本的には路線価から地価を調べることができますが、地域によっては路線価がない場合もあります。その際は路線価方式を活用でき、計算方法は以下のようになります。
路線価方式:土地の価格×面積=土地の評価額
また倍率方式という計算でも、ある程度求めることが可能です。
倍率方式:固定資産税評価額×評価倍率=土地の評価額
それぞれ自分の要求に沿って求めることができるでしょう。
一括査定サイトやレインズマーケットインフォーメーションを利用して確認
一括査定サイトを利用して物件の評価を調査できます。自分で調べて調査しても正確な計算であるのか心配になる人もいるはずです。特に、計算などがあまり得意ではないなら、やり方に不安が生じるケースもあるため、専門家や不動産会社で調べてもらうのがおすすめです。
特に不動産関係の専門家の場合は土地や物件にも熟知しているため、数値においても正確に計算して情報提供しています。複数社に依頼すると手間がかかりますが、一括サイトであれば一度で済み、評価額についても確認できます。
また、レインズマーケットインフォーメーションで提供されているデータも戸建てはマンションなど物件付き価格であるため、評価額の確認が可能です。それぞれの方法を利用することも検討してください。
評価額についての注意点
家の評価額を調べる際はいろいろな種類があるので、自分の目的に応じて行うことが可能です。しかし、調べた不動産の評価額では注意点もあるので、内容を把握しておくのも重要です。評価額を調べた際の注意点は以下になります。
家の評価額=売値ではなく
家の評価額の内容が売値と判断する人もいるかもしれませんが、同じとは限りません。評価額は家の内装や買主のニーズ、交渉などを考慮していないためです。
もし、評価額が高くても、すでに内装が古くてボロボロであるなら、金額を値下げしなくてはいけない場合もあります。評価額によって家の売却金額と思い込まないようにしてください。
土地の評価額と査定額は異なる
土地の評価額と査定額も異なるケースがあります。まず、土地と不動産では算出方法が異なり、業者の実績によっても価格が変化する場合があります。もし土地や不動産の売却を考えている際に利用している不動産会社の実績や担当者の質がイマイチであるなら、評価額よりもかなり低い金額で査定されるケースもあります。
特に地方の場合は地元特有の感覚もあるため、都市部の会社ではなくその地域を担当している会社に依頼することが有効な方法と言われています。相違が出ないためにも、利用する不動産会社にも注意しておきましょう。
【まとめ】評価額のポイントと注意点を把握しておこう
不動産や土地は評価額を自分で調べることもできるため、利用を検討している人は目的に合わせてチェックしてみるのもいい方法です。ただ、評価額=売却利益ではないので、その点も注意して手続きを進めていく必要があります。評価額については、内容をしっかり把握して不動産の売却などに活用してください。