「不動産担保ローンでお金を借りたいけど、仕組みがよくわからない」
「土地を担保にしても大丈夫なのか、不安」
「他人の不動産でも担保にできるの?」
このように考えている方は多いと思います。
しかし金融機関のローンは種類が多くて複雑なので、不動産担保ローンについてなるべくカンタンに説明していきます。
この記事を読めば、低い金利で高額な融資を受けられる不動産担保ローンについて理解して、最適な選択ができるようになります。
不動産担保ローンとは?
不動産担保ローンとは、不動産を担保に融資を受けることです。
無担保のローンと比較して、金利は低くなり融資金額も大きくなります。
不動産を担保とすると金融機関としてもとりっぱぐれる貸し倒れのリスクがなくなるため、条件のいい融資を受けやすくなる、というわけです。
不動産は自分が持っていなくても、親や配偶者が持っている場合でも、持ち主の承認をもらえれば担保にすることができます。
そのため意外と多くの人が該当するローンです。
金融機関が担保にする不動産を査定し、その6~8割ほどの借り入れを行うことができます。
使い道が自由なので、なにか大きな金額が必要な時に便利です。
住宅ローンが残っていても条件によって審査に通ることがありますので、確認してみるとよいでしょう。
また、保証人が不要という点も魅力です。
不動産担保ローンにもいろんな種類がある!
家や土地担保にすることで借り入れを行う不動産担保ローン。
返済方法などによっていくつかの種類に分けられます。
お金を借りる目的や、年齢によって最適なローンがありますので、紹介していきます。
住宅ローン
住宅ローンは比較的身近なローンだと思いますが、不動産担保ローンのひとつです。
住宅の購入額を借り入れして少しずつ返済していくというしくみ。
借り入れたお金の使い道は住宅の購入だけ、という点が不動産担保ローンと異なります。
リバースモーゲージ
リバースモーゲージは自宅を担保に借り入れを行い、死亡した際に担保となっている自宅が売却され、ローンの返済にあてられます。
そのため存命の間は利息の返済のみ。
リバースモーゲージのメリットは、元本は担保の不動産が支払うため、生きている間は返済の負担が少ないという点です。
また資金の使い道は自由で、教育資金や旅行、急な医療費などにも利用可能です。
金融機関によってことなりますが、60歳以上などの高齢者しか使用できません。
リースバック
リースバックは不動産を売却して現金化を行い、同時に賃貸借契約を行います。
家や土地の所有者は変わりますが、賃貸契約を行うため住み続けることができます。
リバースモーゲージと違い、契約した時点で不動産が売却されます。
無担保ローンとの違いは?
担保が必要ないカードローンやビジネスローンなどは、金利や上限金額の条件が悪くなるだけでなく、融資の審査が厳しくなります。
万が一返済できなかった場合、無担保ローンは金融機関にとってリスクが大きいのでその分審査もシビアになります。
無担保ローンの場合、年収や勤続年数などの本人の信用性が審査基準になります。
不動産担保ローンの場合は、本人の信用性に加えて物件の価値も審査に加味されます。
不動産の価値は審査に大きく影響するため、ローンに通りやすくなります。
不動産担保ローンのメリット
- 低金利
- 融資上限が高額
- 返済期間が長い
- 使い道が自由
- 保証人がいらない
不動産担保ローンの最大のメリットが、低金利で、さらに借り入れできる金額が高額という点。
借り入れ可能額は不動産の評価額によって決まります。
評価された額の60~80%が、一般的に借り入れ可能となります。
例えば、3,000万円と評価された場合、
3,000万 × 60~80% = 1,800~2,400万円
が借り入れできる額、というイメージです。
その他の不動産担保ローンのメリットとして、長期の返済計画が可能です。
銀行であれば最大20年であるところが多いようです。
最大10年程度が多いビジネスローンと比較しても返済期間を長くして、ゆとりをもって返済できることがわかります。
不動産担保ローンのデメリット
- 手数料が高い
- 審査に時間がかかる
- 土地や建物を失うリスクがある
大きい金額を借りることになりますので、デメリットも気になるところだと思います。
それぞれ見ていきましょう。
手数料が高い
不動産担保ローンは無担保ローンに比べて手数料が高くなってしまいます。
手数料の相場としては2.0%程度が多いです。
2,000万借り入れする場合は、40万円です。
手数料が高くなってしまう理由としては、無担保ローンに比べて「不動産の査定をする」という工程が増えてしまうためです。
不動産の査定は金融機関が行うため、その分手数料も高くなってしまいます。
手数料の内容は主に下記です。
事務手数料 / 印紙代 / 登記費用 / 保証料 / 振込手数料
100万円以下や1年以内のローンを行う場合、手数料のことを考えれば、不動産担保より無担保ローンのほうが返済額が抑えられることが多いです。
審査に時間がかかる
不動産担保ローンは審査に時間がかかってしまいます。
理由は手数料が高くなってしまう理由と同じで、不動産の査定を行うからです。
金融機関によって異なりますが、全ての審査が完了するまで1カ月程度かかります
ネット銀行や消費者金融系の不動産ローンの場合、3日程度で審査可能の場合もあります。
審査に時間がかかるので、なるべく余裕をもって相談に行くことをおすすめします。
土地や建物を失うリスクがある
不安な方も多いと思いますが、最悪の場合土地や建物を失うリスクがあります。
不動産を担保にしているため、万が一返済できないとなると土地や建物が競売にかけられ、所有権を失います。
だいたい返済を滞納して1~3カ月で催促が行われます。
3カ月以上滞納を続けると差し押さえられ、9カ月以上滞納するころに競売開始が決定する、という流れがおおいようです。
相談から融資実行までの流れは?
不動産担保ローンの申し込みから融資実行までは、
「相談・申し込み」→「仮審査」→「本申し込み」→「本審査」→「融資実行」
という流れです。
仮審査は3日程度で結果が出ます。
担保のカンタンな評価が行われ、融資可能か、が審査されます。
その後、本審査が1~3週間程度で結果が出ます。
本審査でローンの細かい条件が決定して、融資実行手続きという形になります。
ローンの審査基準を見てみよう
一番大きな審査基準は不動産の価値です。
不動産の評価額の6~8割程度の借り入れが可能となります。
ただし、物件の査定額は土地の価格や物件の築年数によって変わるので、最初に査定してもらった時よりも限度額が下がることもあります。
しかし審査基準として不動産の評価額が高ければいいというわけではなく、本人の収入、勤続年数などの信用性も加味されます。
そのため無職の場合は審査に落ちる可能性が高いです。
しかし、ノンバンクの場合は無職でも借り入れできることがあります。
また不動産は本人が所有していなくても大丈夫です。
親や配偶者であれば借りることができます。
他人名義で可能な範囲は金融機関によってことなるので、相談してみることをおすすめします。
提出書類する書類を確認しよう
審査期間が長く必要な不動産担保ローン。
少しでも融資実行までスムーズに進めるために、可能な限り書類の準備を進めておくとよいでしょう。
下記に特に準備に時間がかかる不動産関係の書類を記載します。
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
- 公図
- 地積測量図
- 建物図面
- 評価証明書
- 公課証明書
- 建築確認通知書及び検査済証
- 間取り図及び管理費・修繕積立金のわかるもの(マンションの場合)
- 賃貸借契約書一式(不動産が賃貸中の場合)
- 購入する不動産の売買契約書・重要事項説明書(不動産購入資金の申し込みの場合)
- 工事請負契約書(建物の新築、増改築資金の申し込みの場合)
【まとめ】不動産担保ローンは条件がいいので申し込みするべき!
不動産担保ローンについて詳しく説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
本人名義の不動産でなくても借りられるため、意外と多くの人が該当すると思います。
低金利で高額なお金を借りられるため、少しでも該当する可能性があるなら、不動産担保ローンに、まずはお申込みをすることがおすすめだという事がわかりますね!